「順張り」とはトレンドの方向にポジションを持って取引することです。
「押目買い」や「戻売り」も順張りですが、エントリーの瞬間は逆張りになるので、私的には「ブレークアウト」が本当の意味での順張りだと思っています。
そもそも、何をもってトレンド方向とするかですが、これが考え方で変わってくるので悩むところです。
しかし、結局のところ、何でもよいので自分の中ではっきりとした定義を決めてしまえばよいのです。
そして、自分が決めたトレンド方向のブレークアウトでエントリーします。
トレンド判定の方法
トレンドの判定方法としては、まずトレンド判定に使用する時間軸を決めます。
そして、その時間軸において「移動平均線」あるいは「ダウ理論」を用いてトレンドを判断します。
ほかにも色々と方法はありますが、ここでは最も単純な方法を説明します。
トレンド判定に使用する時間軸を決める
トレンド判定に使用する時間軸を決めます。
通常は執行時間軸の上位時間軸でトレンドを判断します。
5分足や15分足を執行時間軸とする場合は1時間足で、1時間足を執行時間軸とする場合は4時間足や日足で、というように。
本来、確度が高いトレードを行うには、月足・週足・日足・4時間足といった具合に全ての時間軸でトレンドを判断し、執行時間軸でのエントリー方向を決定すべきです。
しかし、数pipsから30pips程度を狙った5分足や15分足が執行時間軸のデイトレードの場合、4時間足以上のトレンドをエントリーの参考にしても上昇か下降か判断が割れてしまうことが多く、エントリー方向の判断が複雑になるのでお勧めしません。
どちらかというと、長期足のトレンド方向よりも、執行時間軸上位足の直近の高値安値のラインに注意して、そのライン上での売り買いの攻防に注目するほうが、優位性があると思います。
いずれにしても、上位時間軸をトレンド判断の時間軸にするようにしましょう。
移動平均線の向きで決める
移動平均線が上向きなのか、下向きなのか、水平なのかでトレンドを決める方法です。
MAの数値は5や10などの短期よりも21や25、30などの中期線がよいでしょう。
例えば、執行時間軸が15分足であるならば、上位時間軸である1時間足のMA25の向きが上向きならば「上昇トレンド」、下向きならば「下降トレンド」、水平ならば「レンジ相場」となります。
この場合、15分足での順張りは1時間足のMA25の向きということになります。
ダウ理論で決める
チャールズ・ダウ氏が提唱した「ダウ理論」に基づいてトレンドを判断する方法です。
ここでは「ダウ理論」については詳しく説明しませんが、世界中のトレーダーが注目している指針のひとつであることに間違いありません。
ダウ理論によるトレンド判断は次の通りです。
・上昇トレンド
高値・安値がその前の高値安値より連続して切り上がっているもの。
・下降トレンド
高値・安値がその前の高値安値より連続して切り下がっているもの。
・レンジ相場
一定の値幅の範囲内で価格が上下を繰り返している相場。
トレンドを判定する時間軸において、高値安値が切り上がり続けているか、切り下がり続けているか、切り上がったり切り下がったりで方向感が無いか、でトレンドを判断します。
レンジブレークのエントリー方法
上位時間軸でトレンド方向を判断してから、執行時間軸でトレンド方向にエントリーします。
図はドル円の5分足チャートです。
上位時間軸である1時間足は下値・上値が切り上げっていて上昇トレンドと判断しました。
従いまして、執行時間軸の5分足チャートで「買い」エントリーポイントを狙って行きます。
①のポイント
・①のポイントの前では水平線を引いてレンジであることが確認できている。
・レンジの高値を超えたことを5分足の終値で確認して「買い」エントリー。損切りポイントは水平線を終値割れ。
②のポイント(ブレークアウトではなく押目買い)
・このポイントはブレークアウトではありませんが、絶好の押目買いポイントだったので参考までに書いておきます。
・ブレークアウトした水平線まで戻ってきて、ラインタッチ後の下髭陽線を確認してから「買い」エントリー。損切りポイントは下髭陽線の安値割れ。
③のポイント
・①のポイントのブレークアウト後に再度水平線が引ける。
・5分足終値でブレークを確認できたので「買い」エントリー。
しかし、エントリーが遅く、損切りポントがブレークした水平線となるとかなり遠くなるので、通常はエントリーを見送る。
・どうしてもエントリーする場合は、水平線を終値で割れても資金の1%を超えないようにロットを下げてエントリー。資金管理は「最大許容損失額」で行う。
損切りポイントは決めやすいので問題ありませんが、利入れポイントは手法によります。(固定pips・ATR・直近高値安値)
まとめ
- トレンドを判断する。
- それにはトレンド判断をする時間軸を決める。
- 判断したトレンド方向へエントリーする。
- ブレークは終値でブレークしたことを確認してからエントリーをする。
- すでにエントリーが遅いと思われる場合は見送る。
- それでもエントリーする場合はロットを調整する。
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