FXで勝っている人たちの資金の増え方をみてみると、5万円負けて10万円勝つ、12万円勝って4万円負ける、5万円負けて11万円勝つ・・・のように、勝ったり負けたりを繰り返しながら結果的に資金が残っていきます。
一回の取引で10万円が500万円になった!というような稼ぎ方はしていません。
それは、検証によって裏付けられた勝率とリスクリワード、最大連敗数など、データを基にした再現性があるルールに基づいて繰返しトレードを行っているからです。
たまたま満玉で買っていたドル円が、たまたま黒田総裁の発言で100pips上がって儲かった!
などという、再現性の無い、勝率やリスクリワードも決まっていないようなトレードは博打であって、安定して勝ち続けていけるトレードではありません。
そういうトレードを続けていては、いつか必ず破産します。
破産確率
それではまず、破産確率表というものを見てみましょう。
バルサラという数学者が作成したもので、バルサラの破産確率表といいます。
「破産確率」というのは、トレードルールを無限回繰り返した時に、運用資金がゼロになってしまう確率のことです。
たとえば勝率50%でペイオフレシオが1(損益比が1:1)の時に破産する確率は99.9%となります。
勝率50%で損と利益が1:1なので、上がるか下がるかに掛けて、損も利益も一緒なのだから破産しないんじゃないの?と思うかもしれませんが、繰り返していけば破産するのです。
えっ、と思うかもしれませんが、100万円の資金で10%負けると資金が90万円になるわけですから、次に10%の9万円勝っても99万円にしかならないということです。(定率法)
ですから、自分が使おうとしている、あるいは今から作ろうとしている手法は、理想とされる破産確率0.5以下(表のブルーの部分)でなければなりません。
勝率75%でペイオフレシオが0.5でもよいですし、勝率30%でペイオフレシオが6でもよいのです。
勝率が下がるほど連敗する頻度も上がるわけですから、損する金額を考える時に連敗することも考えなければいけません。
また、破産する確率を下げるには、リスクにさらす資金の割合を10%ではなく1%などにする必要もあります。
勝率に惑わされない
勝率70%!すごく勝っていますが、儲かっているかどうかは別物です。
さきほどの破産確率表を見てもわかるように、勝率がいくら高くてもペイオフレシオ(損益比)が悪いと破産してしまいます。
100万円の資金を勝率99%の手法でトレードするにしても、1回の勝ちが1万円、1回の負けが100万円ならば、99回勝った後に1回負けても破産ですし、初回に負ければ即破産です。
こういったように勝率だけに惑わされないようにして、ペイオフレシオの重要さを知っておかなければいけません。
まとめ
- 再現性のないトレードはいつか破産する。
- 破産確率0.5以下の手法を使う。
- 勝率と損益比のバランスが重要
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