ＦＸトレードで一番大切なのは手法？いいえ資金管理です

トレードで一番大切なことは、勝てる手法を手に入れることではなく、資金を大きく減らさない資金管理をする事です。

トレードでは必ず負けることがあるので、実際に負けた時にどれくらいの資金が減ることを許容するか、そして、実際に減ってしまった資金は元に戻すことができるのか？を考え管理することです。

1回のトレードで総資金の20%も負けてしまうと、元に戻すことがかなり難しくなります。

100万円の資金が1回のトレードで80万円になるわけですから、その資金管理で次のトレードに挑むようでは、どんなに素晴らしい手法を用いても元の金額に戻すことは難しいでしょう。

つまり、資金管理とは、負ける時にいかに上手く負けるのか（資金を失うか）、そして勝つときにいかに上手く勝つのか（資金を増やすか）を計画管理することなのです。

資金管理をしないとどうなるのか

株やFXで負けている人の殆どは、手法で負けているのではなく、資金管理とメンタルで負けています。

株もFXも売るか買うかしかなく(厳密には見送りもある）、上がるか下がるかは50%の確立ですから、小さい建て玉を1:1の損益比（損失額：利益額）で適当にエントリーしていっても、早々に資金が無くなってしまうことはありません。

では、なぜ資金がどんどん減っていくのでしょうか？

人間は自分が所有するお金が増えたり減ったりすると、欲や恐怖によって冷静に判断することができなくなります。

ですから、エントリー前に「1万円損したらやめよう」と思っていても、実際に1万円の損が近づいてくると、損が確定してしまうという恐怖、損したくないという欲から「値が戻るかもしれないから、もう少し様子を見てみよう」と1万円で損を確定することができなくなるのです。

また、「1万円儲かったらやめよう」と思っていても、実際に5千円利益がでたあたりから「この利益を早く確定したい」という欲と「この利益が無くなってしまうかもしれない」という恐怖から1万円の利益を待てずに利益を確定してしまいます。

「トレードメンタル」のカテゴリーで詳しく説明しますが、人間の行動は潜在意識によって支配されており、そういった状況でも正しく行動ができる訓練をしないと、こういった本能トレードを続けることになります。

その結果、損と利益が同じであるリスクリワード「1」でさえ実現することができずに、損が２・利益が0.5など損大利小のトレードを続けることになり、しっかりとした資金管理をしないとメンタルで負け続け、ずるずると資産が減っていく結果となります。

そして、損をするとそれを取り戻そうとする気持ちが芽生えます。悪魔のささやきです。

いつもは10万円の資金で1万通貨を取引していたのに、負けが続くと一発逆転を狙って、2倍の2万通貨で取引したりします。

損大利小のトレード癖が改善されてもいないのに、こういったトレードをやると、勝った時の金額は2倍にならずに負けたときの金額は当然2倍以上になります。

すると一発逆転するはずが、勝っても負けても資金は加速度的に大きく減っていくことになるのです。

まずはしっかりとした資金管理を身につけることが先決です。

資金さえ無くならければトレードを続けていくことができます。

トレードを続けていればスキルも上がり、必ず利益が出るようになります。

ほとんどの人は、勝つための手法やメンタルが身につくまえに資金が無くなってしまい、トレードを続けることができなくなるのです。

ですから、最初に資金管理をしっかりとマスターしなければなりません。

資金管理及びリスク管理とは、トレードを行う資金はいくらなのか？それをはっきりさせて、その資金に対してどれくらいの金額をリスクに晒すのか？を完璧に管理するということです。

この完璧にというところが重要です。

資金管理の落とし穴は、100回のトレードで99回しっかり管理できていても、資金管理のルールを破った最後のたった1回で破産することもありえることです。

勝ち始めてから慣れてくると、自信過剰から調子に乗って資金管理が甘くなる場面が必ず出てきます。

数千万、数億円と一気に稼いだトレーダーが、しばらくしてから消えて居なくなるのはよくあることです。

これは、今まで上手く稼いできたという自信から資金管理を疎かにしてしまい、許容額以上のリスクを取ったオーバートレードによって資金を飛ばしてしまったのだと思われます。

相場には波があり、どんなに優位性がある手法でも必ず連敗することがあります。

勝率55%の手法でも10連敗など十分にあり得ます。

10連敗しても資金が無くならずに相場が続けていけるような資金管理をしなければなりません。