トレーダーはまずこの本を読めと言われます。
「本書を読まずして、投資をすることなかれ」とは世界的なトップトレーダーがみんな口をそろえて言う「投資業界での常識」です。
しかし、トレードをやり始めた超初心者がこの本を読んでも、何の事を言っているかさっぱり解らないかもしれません。
この本に書かれていることのほとんどが、トレーダーの考え方や精神面についてであり、同じような経験をしたことがあるトレーダーには同感できることが満載ですが、まだ何も経験したことが無い初心者は読み進んでいってもピンとこないことでしょう。
しかし、経験を積むにしたがって「これって何かに書いてあったよな?」という場面に遭遇することが多くなり、その「これって何か」がこの本であり、この本の続編「新マーケットの魔術師」なのです。
ですから、この本は必然的に何度も読むことになります。
そして、「トップトレーダーが経験してきたことと同じ経験を、今の自分も経験しているんだ」と実感し、その時トップトレーダーはどういうことを考えて、どういう行動をとったのかを参考にすることで、精神的にも助けてもらうことになります。
この本は著者であるジャック・D・シュワッガーが、米トップトレーダーへのインタビューを収録したもので、次のようなことが中心に書かれています。
・どのようなきっかけでマーケットに興味を持つようになったのか。
・過去に犯した最悪の失敗と、そのことから何を学んだか。
・自ら構築したトレード法の裏にある概念。
・心理的及び性格的に、自分のどういう資質が成功をつかむカギになったのか。
・トレーディングで大半の人が犯す過ち、また、「大多数の人の認識」の特徴である間違った考え方。
これらの概念や経験は人間の心理であり、100年前であろうと現在であろうと変わることはありません。
失敗してからこの本を読むか、この本を読んでから失敗するかでは、トレーダーとしてのその後の成長に大きく差がでることでしょう。
トップトレーダー達に共通しているキーワードは、
・成功することを夢見て成功するまで諦めない。
・自信を持っている。
・自己規律。
・努力している。
・適切なトレードチャンスをを待つ忍耐力。
・独立して行動する。
・損をすることはゲームの一部。
・トレードが大好き。
その時の自分のスキルに応じて、何度読んでも新しい発見がある本です。
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